■建築研究報告

鉄筋軽量コンクリート部材に関する実験的研究

上村  克郎

建築研究報告  No.36,  1961  建設省建築研究所


<概要>

  鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートの構造体に関する研究および実施は現在まで多岐にわたって行われており,その設計方法と経験はある程度確乎たるものが見られる。一方,それらの構造体に使用する普通コンクリートを軽量コンクリートに置換えた場合を考えてみると,コンクリート自体に十分な力学的性質を保証できる限り,構造体としての取扱い方は従来通りでもよいようにも思われるのである。しかし,普通コンクリートに対する構造用軽量コンクリートは材料としては新しいものであり,わが国においては構造学的研究はいまだ十分とは言えない。しかし軽量コンクリートに関する材料・調合および強度等に関する材料学的研究はすでに相当進んだ状態にあるので,筆者の研究は材料学的研究成果の上に立って構造学的研究を行うことにある。
  本研究に着手したのは昭和27年以後であり,その間の論文を「軽量コンクリートの力学的性質に関する研究」「部材強さに関する実験的研究」,「部材設計に関する理論的研究」および「軽量コンクリート構造の経済性」の4編に分類して纏めたのであるが,本文に納めたものは「部材強さに関する実験的研究」である。内容は柱関係が4章,梁関係が4章で合計8章から成っている。第2研究部研究速報には第3,5,7章を発表し,他のものは建築学会論文集その他に発表したものである。
  なお,本文中には筆者が共同研究の中の一人として実施した実験もあり,また文献的考察を行った個所も随所にみられるが,それらの方々には引用させていただいたことのお許しとお礼を申し上げなくてはならない。

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