■建築研究報告

積雪荷重の長期取扱につひて

久田  俊彦

建築研究報告  No.3,  昭和25年1月


<概要>

  雪國の建築物の構造計算には積雪荷重が問題となるが之は當然長期荷重として取扱われる。しかるに積雪量としては通常その土地の最深積雪量が發表されているので長期荷重として考える場合はこの最深積雪量と密度との積,即ち短期的積雪荷重と考えられる値を適當に低減してよいことになっている。それではどの程度の低減を行うかということは實際の設計に當って直ちに問題となる處である。
  本報文に於てはこの問題に對して目安を得たいと考えて若干の考察を行った。
  尚地上積雪と屋上積雪との關係については後に檢討を加えるが,緩勾配(3寸以下程度)で瓦葺その他摩擦の大きい屋根面で室内暖房がなく且風速の小さい地方の場合は地上屋上共に略一量の積雪状況を示し,平均密度も兩者大差がないことは既往の發表から明らかにされている。この性状を前提として本報文に於ては上記條件をもつ最も不利な屋上積雪を對象として考察を進めることにした。

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