■建築研究報告 |
群集流の観測に基く避難施設の研究 戸川 喜久二 建築研究報告 No.14, 1955 建設省建築研究所 |
<概要> |
群集流動に関する研究は過去に木村幸一郎・伊原貞敏両博士の「建築物内に於ける群集流動状態の観察」があり、又伊藤滋博士の「省線電車駅に於ける旅客施設の設計について」の論文中第2章に取扱われている。筆者の小論も群集を求めて、市街地舗道に、或は駅構内・百貨店・劇場等における観測を主とした点は前記2論文の跡を追うものであるが、終始避難時という特殊の観点に立ち、群集流を動的状態にて把握、混乱の所在を解明し、群集の集結・流出・滞溜の3現象の計算法を提示、且つその結果に基く建築設計に必要な適正規模の求め方に合理的解法を与えたことが前記2論文と異る点である。 |