■建築研究報告 |
杭頭接合部の力学的挙動に関する研究 杉村義広, 平出 務 建築研究報告 No.129 1990 建設省建築研究所 |
<概要> |
本報告書は、昭和61年度に建設省建築研究所から提案された共同研究課題「杭頭接合部の力学的挙動に関する研究」について、昭和63年度までの研究成果についてまとめたものである。 本報告書各章の概要は以下のとおりである。 第1章は研究目的であり、研究を要することになった背景および研究の目標などについて述べている。 第2章は、簡便な杭頭接合方法(単純埋め込み法)の構造性能を追求するため、鋼管杭を対象とした実験結果について、考察している。 第3章は、鋼管杭を対象とした2種類の杭頭接合方法(ひげ鉄筋溶接法、中詰補強法)に対する実験結果について、接合部の力学的挙動に関する解析的考察を行い、それに基づいた上記接合法による接合部設計法を提案している。 第4章は地震時において杭に引抜き力が作用することに注目して行った既製コンクリート杭の杭頭接合部の引張り試験結果について考察を与えている。 第5章は、実務設計における既製コンクリート杭の杭頭接合方法に関する現状アンケート調査と既住の研究のレビューに基づき、既製コンクリート杭の接合部設計法の提案を試みている。 第6章は、場所打ちコンクリート杭を対象とした杭頭接合部の水平載荷試験に対して考察している。 第7章は、既製コンクリート杭杭頭接合部の曲げせん断実験および原位置における場所打ちコンクリート杭杭頭接合部の引抜き実験を対象とした解析的検討に基づき、主として接合部の応力分布性状について考察している。 第8章は結論であり、第7章までに述べられた主要な結果についてまとめるとともに、耐震実務設計へ応用する場合の留意事項を述べている。 |