■建築研究報告 |
1985年のメキシコ地震において被災した建築物の被災度判定 技術協力チーム 建築研究報告 No.126, 1990 建設省建築研究所 |
<概要> |
この報告書は,1985年9月19日のメキシコ地震による建築物の被害の復旧に関するメキシコ連邦区政府(以下DDFという)の協力要請に応じ,同年10月19日から5週間メキシコ市に派遣された国際協力事業団の技術協力専門家チームの同地における協力活動の全容を記録したもので,DDFに提案した被災建築物の被災度判定基準及び補修補強設計法ならびに上記提案の根拠となった被害建物の調査結果及び現地の建築物の構造特性に関して収集した諸資料を含む。 本報は7つの章と付録から構成されている。 第1章には,専門家チームの派遣目的及び調査活動の概要が述べられている。 第2章はメキシコ市における建築物の耐震性の現状と建設工事に係る社会システムの概要を,DDFの建築基準及び現地の建設業に対する事情聴取の結果に基づいて紹介している。また,メキシコ市の地盤の特徴及びそこで採用されている基礎地業の概要をも紹介している。 第3章では,メキシコ市の建築物と日本の建築物の耐震性を比較した後,1985年の地震によるメキシコ市内の建築物の被害の概要を述べている。 第4章では,DDFに提案した被災建築物の被災度判定法について述べている。この判定法は,建設省総合技術開発プロジェクト「震災構造物の復旧技術の開発」において開発された被災度判定法を,第6章に述べた建築物の被害調査結果に基づいて修正したものである。 第5章は,被災した建築物を再使用する場合の補修補強方法の提案であり,補修補強に当っての考え方と日本における関連技術とを紹介している。 第6章は,メキシコ市の建築物に適用可能な被災度判定基準及び補修補強方法を提案するに当って実施した4棟の被災建物についての被害調査の状況と結果,ならびに提案した被災度判定基準の妥当性を検証するために行った現地技術者による適用例を含んでいる。 付録(1)には,DDFの建築基準のうち,地震力の規定,鉄筋コンクリート造設計基準,基礎の設計基準の日本語抄訳,地震の直後に公布された建築物の設計に関する大統領令の日本語訳を資料として添付している。 付録(2)は,メキシコ市の建築物について行った常時微動の実測結果とそれにより推定されるメキシコ市の建築物の固有振動特性を述べている。 付録(3)は,現地技術者が行った被災度判定のデータシートを収録している。 付録(4)は,専門家チームが撮影した建築物の被害状況を示す写真の一部を収録している。 付録(5)は専門家チームの業務日誌である。 |