■建築研究資料

年最大風速の再現期待値

中原  満雄

建築研究資料  No.26,  1981,  建設省建築研究所


<概要>

  建築構造物の耐風設計における風荷重基準の作成に当っては、過去の風速の観測資料が最も基本的なものの一つであるが、この風速の観測資料は、測定データの増大とともに更新してゆくことが必要であり、現時点で、耐風設計のために利用し得る資料集は極めて少ない。

  本資料では、1980年の時点で収集整理が可能な年最大風速にもとづいて年最大風速の再現期待値を中心としてまとめたもので、本資料の内容は、次の通りである。

  (1)  年最大風速の観測記録を、日本全国163箇所の気象官署の実測記録にもとづ
    いて収集整理し、1929〜1977年の資料集を作成した。(表−2)
 (2)  各地点ごとの年最大風速の順位表(風速値の大きい順)を作成した。(表−3)
  (3)  各地点の年最大風速の分布を二重指数確率紙上に表現し、大部分の地点の
    分布が、Gumbel分布にあてはまることを示した。(図1.1〜1.163)
  (4)  各地点の年最大風速がGumbel分布に従うことを仮定して、各地点の再現期間
    50年の年最大風速の期待値およびその標準誤差を計算により推定した。
   (表−4)
  (5) 任意の再現期間の年最大風速の期待値を、再現期間50年の値に、その任意の
   再現期間に応じた係数を乗ずることによって推定する方法を提示した。(図−3)
  (6) 各地点の任意の再現期間の年最大風速の期待値の標準誤差を、各地点の再
   現期間50年の再現期待値の標準誤差に、その任意の再現期間に応じた係数を
   乗ずることによって推定する方法を提示した。(図−4)


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